物凄く体がダルいのに映画を観に行ってきました。
『鉄コン筋クリート』感想。
素晴らしい。素人が見ても「これぞアニメーション」と思わせてくれる。
一言で言ってしまえば映像美となるのだが、それを分解するなら、
膨大な作画量(特に背景)とカメラワーク、そして特筆すべきは色彩である。
何故背景が重要かと言うと、この物語の肝の一つだからだ。
『鉄コン筋クリート』は典型的な「街の話」なのだ。
街=世界を如何に構築するかが話の説得力と関わってくる。
どこかで見たことがあるような、けれどその名をなかなか挙げられない街。
アジア的な原風景。アメリカのような新興都市でもなく、
ヨーロッパのような伝統的街並みでもない、連綿と続きながら絶えず変化する街。
そこに何を見出すかが、外部から規定されるのではなく、
そこにいる人間の内側に大きく依存する街。
そういった街を映像化し、「背景を主役にする」ことに成功している。
単なる背景以上の価値を持たせている。
色彩も懐かしさや人々の生活感といったノスタルジックさを中心にしながらも、
異世界感、日の当たらない「翳り」(重要だ)も表現している。
ここまで色彩が重要な価値を持つ映画も珍しい。
(そして繰り返しになるがそれは成功している。)
「ソコカラ、ナニガミエルノ?」という台詞が観客に投げかけられた時、
何が見えるかは自分自身に拠っているのだと思わせることに成功するのは、
映画で描かれた街が変化に富み、映像的に多面性を持っているからだ。
そしてカメラワーク。「手持ちカメラ的視点」が評価されているが、
それを始めとして動き回るカメラが、
アニメのアイデンティティを強調するかのように躍動感を与える。
そしてクロの幻想シーンやシロの想像シーンも素晴らしい。
「動き」とは違ったやり方で、方法論としての「アニメ」を主張してくれる。
ストーリーについては明日!
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